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技術評論社から2023年3月に出版されている「評価指標入門」についての書評記事を書いていきます。
サブタイトルにあるように、『データサイエンスとビジネスをつなぐ架け橋』として、最適な1冊です。データを使ってビジネスをおこなうみなさん全てに知っていてほしい内容も入っています。ぜひ最後までご覧ください。
タイトル:評価指標入門
- 出版社:技術評論社
- 著者:高柳慎一・長田怜士
- 評価:★★★★★
- カテゴリー:技術書
目次構成
- ビジネスとデータサイエンスを架けるもの
- 1章 評価指標とKPI
- 2章 回帰の評価指標
- 3章 二値分類における評価指標
- 4章 多クラス分類の評価指標
- 付録 ビジネス構造の数理モデリング
本書を読んだきっかけ
本書を知ったきっかけは、著者をTwitterでフォローしていたから知ることができました。この書籍以外にもいくつか著書があるようですので、要チェックです。
また、本書を読むきっかけになったのは、シリーズ書籍というと語弊があるのかもしれませんが、『施策デザインのための機械学習入門』『機械学習を解釈する技術』『効果検証入門』の3冊をすでに知っており、購入していたからです。
上記の書籍も素晴らしいので、ぜひ読んでみてください。
このような理由から、本書を知ることができました。Twitterの情報も結構役に立ちますし、いろんな書籍を買っているとAmazonのレコメンド機能も大助かりです。ある意味では、一貫した行動ログをあえて残していくと、インターネットも自分色に最適化されていくんですね。
本書の概要
本書は、データサイエンスでは当たり前に出てくる『評価指標』をビジネスの現場と掛け合わせた解説をした書籍になります。
特に1章は全てのビジネスパーソンに読んでほしい内容となっています。少なくともデータを活用して何かをおこなうなら絶対です。評価指標とは何か、なぜデータサイエンスの専門家だけでは成立せず、現場の力が必要なのかなどがしっかり解説されています。
2章以降の内容は、数式やコードが出てくるため、馴染みのない方には少し難しい内容となっています。しかし、もしこの内容が専門でないにもかかわらず内容をしっかりと理解した上で、ビジネスの現場で応用することができたのなら、あなたのビジネス力を数段飛躍させてくれるでしょう。
本書の対象としている、データサイエンスに関連する業務をおこなっている方は特に、本書の内容を網羅的に把握し、必要な時にすぐ参照できるようにすることで、レベルアップができるでしょう。また、データサイエンスに関連するプロジェクトなどにアサインされている、非専門家の方にとっては、本書の内容をしっかり理解することでビジネスの根幹に深く関わることができるようになる、そんな1冊になっております!
本書の感想
本書の感想は、これまで何度か書いている通り『全ビジネスパーソンに最低でも1章までは読んで欲しい!』。そんな感想を持ちました。
私自身、本書を読む半年ほど前に担当する検証プロジェクトにおいて、データサイエンス側とビジネス側で評価指標の評価の解釈が大きく異なる事態が発生し、現場が少し混乱しました。
もし、本書を読んでからそのプロジェクトを進めることが出来ていたのなら、結果はもう少し変わっていたと思います。
特に、どんな評価指標でどのように評価するかをもっと明確にした上で、指標の算出をおこなっていたでしょう…
そういった場面は、現場で往々にしてあるかと思います。特に私のような経験の浅いデータサイエンティスト一人がデータサイエンスの専門家としてビジネス側とディスカッションする際は特に起こり得る問題かと思います。
そういったことを踏まえると、『もっと早く出会いたかっ…』そうも思える1冊です。
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