書評:『AI・データ分析プロジェクトのすべて』著:大城信晃ら/技術評論社

AI・データ分析プロジェクトのすべて 技術書

AI・データ分析プロジェクトのすべて

出版社:技術評論社
著者:大城信晃
カテゴリー:ビジネス
評価:
★☆

目次

  • 本書の概要
  • 本書の感想
  • 関連書籍など

本書の概要

本書の目次構成

  • 第1部 プロジェクトの準備
    • 第1章 AI・データ分析業界の概要
    • 第2章 データサイエンティストのキャリアと雇用
    • 第3章 データサイエンティストの実務と情報収集
  • 第2部 プロジェクトの入り口
    • 第4章 社内案件の獲得と外部リソースの検討
    • 第5章 データのリスクマネジメントと契約
  • 第3部 プロジェクトの実行
    • 第6章 AI・データ分析プロジェクトの立ち上げと管理
    • 第7章 データの種類と分析手法の検討
    • 第8章 分析結果の評価と改善
    • 第9章 レポーティングとBI
    • 第10章 データ分析基盤の構築と運用
  • 第4部 プロジェクトの出口
    • 第11章 プロジェクトのバリューと継続性
    • 第12章 業界事例

本書の概要

本書はタイトルの通り、「AI・データ分析プロジェクトのすべて」が記されております。もちろん個々の取り組みなどが網羅的に紹介されているわけではなく、多くの事例に当てはまるであろう一般論が記されています。

目次の通り、準備→入り口→実行→出口 の順にそれぞれでキーポイントになる部分が紹介されております。

私自身もデータサイエンティストの端くれとして、日々業務に当たる中で、本書に記述されている内容に同感しており、当該プロジェクトの難しさや実態なども包み隠さず書かれていて、非常に参考になっております。
本書は発売前から私自身気になっており、発売された直後に購入し、一気に通読。中身の良さに感動して、所属している会社に「ぜひこれを購入して、みんなにも読んで欲しい」と訴えたほどです。結果としては、会社で購入していただき、弊社のデータサイエンティストがよく目にしています。弊社所属のベテランデータサイエンティストも納得の内容です。

本書の最大の特徴は、それぞれの章に対して、「学生」「ジュニア」「シニア」と言った形で対象読者を明示していることが挙げられます。これが非常に良い!

対象読者をわかりやすく(本書117ページより)

なぜかというと、学生目線で考えると、「学生はこれくらいのリテラシーや知識があるといいことがわかる。そして、社会に出たらどんなことが求められるのか、という次のステップも見通せることができる」、このようなことが分かります。これはジュニアデータサイエンティストにも言えることです。そしてシニアデータサイエンティストは、学生やジュニアレベルに対して、目線を合わせてあげることに役立ちます。

その他にも、プロジェクトに途中でアサインされたりすると、どのような経緯で立ち上がったのかなどが見えなかったり、経験できなかったりしますが、本書でなんとなく知ることができます。
大きいプロジェクトであればあるほど、分業がしっかりしていますのでさらに有効になります。

ここまでで挙げたような特徴があることで、非常にわかりやすく、本書のタイトルのようなプロジェクトに関わる全ての人に読んで欲しい一冊になっております!

本書の感想

「とにかく良かった!」これに尽きます。

概要でもご説明した通り、所属会社に購入を促すほどです!
これから「AIやデータ分析を活用したプロジェクトを始めたい!」という企業担当者には、ぜひ手に取って欲しい一冊です。
もちろんいろいろな経験をされているベテランさんには、釈迦に説法かもしれませんが、移り変わりの激しいこの世界で生き延びてこられたベテランさんは謙虚に勉強される方が多いと聞いております。そういった方々にも読んでみて欲しいです。どこまで実際に近いのかも聞いてみたいなあと思ったり…

また、私にとって非常に感動したポイントは、特に第1部の第2章と第3章です。なぜなら私はまだまだ駆け出しのデータサイエンティストだからです。
そこにはデータサイエンティストがどう生き残っていくか、どのように情報を収集していくかなどが記されています。

特に第3章では情報収集の方法論や情報の発信などが記載されており、当ブログもそのアクションのひとつで、記載されている多くの内容を社内外問わず、実践しております。

情報収集については、Googleアラートや情報を収集する時間をルーティンに入れて確保したり、情報の発信については、当ブログ以外に、社内Qiitaに週3回投稿を継続して行っています。
そういったこともあってか、まだまだ成長しないといけないなとは自覚しつつも、成長を実感しつつもあるという状況を作り出すことが出来ています。

本の内容を愚直に実践してみることは非常に重要ですね。

関連書籍など

この手の本は、非常に少なく中の人も本書が現時点での最良本かなーと思っています。

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