RANGE 知識の「幅」が最強の武器になる
出版社:日経BP
著者:デイビッド・エプスタイン
カテゴリー:ビジネス
評価:★★★★☆
目次
- 本書の概要
- 本書の感想
- 関連書籍など
本書の概要
本書の目次構成
- はじめに タイガー・ウッズvsロジャー・フェデラー
- 第1章 早期教育に意味はあるか
- 第2章 「意地悪な世界」で不足思考力
- 第3章 少なく、幅広く練習する効果
- 第4章 速く学ぶか、ゆっくり学ぶか
- 第5章 未経験のことについて考える方法
- 第6章 グリッドが強すぎると起こる問題
- 第7章 「いろいろな自分」を試してみよう
- 第8章 アウトサイダーの強み
- 第9章 時代遅れの思考を水平思考で生かす
- 第10章 スペシャリストがはまる罠
- 第11章 慣れ親しんだ「ツール」を捨てる
- 第12章 意識してアマチュアになる
- おわりに あなたのレンジを広げよう
本書の概要
本書の内容は、スペシャリストよりジェネラリストになるべき、と説いています。
それは、特定の分野のスペシャリストを10名集めるよりも幅広い分野の様々なスペシャリスト1名ずつ集めた方が良いと説いています。
ただしそれはもちろん条件があり、筆者の言う「意地悪な世界(学習環境)」で戦っていくと言う仮定があります。
では、筆者の言う「意地悪な世界(学習環境)」とは何かというと、「ルールが不明確もしくは不完全で、繰り返しのパターンがあったりなかったり、そしてフィードバックは遅くて不正確」な世界のことである。このような世界で生き抜くには筆者のいう「RANGE(幅)」が最も効果的である、ということが筆者の主張したいことになります。
「意地悪な世界」の具体的な例は、『はじめに』から引用すると、「テニスのロジャー・フェデラー」にあたります。私の好きなサッカーも「意地悪な世界」にあたります。また、ビジネスの世界も主にこの「意地悪な世界」にあたります。
一方で、「専門特化」の具体例は、同様に引用すると、「ゴルフのタイガー・ウッズ」にあたります。同じような対比で言うと、野球も「専門特化」な世界寄りですし、ビジネスの対比としては「職人」があたります。
この前提の上で、この世界は多くの部分で「意地悪な世界」なので、「専門特化」せずに、「RANGE(幅)」を持たせて、成長していく必要がある、これが筆者の主な主張になります。
本書の感想
筆者は本書の冒頭、具体的に「1万時間の法則」を真っ向から否定しています。個人的にはこの「1万時間の法則」を信じて、これだけの時間をいかに早く確保するかを量的な目標にしていました。データサイエンティストとしてのスキルや経験を1万時間いち早く確保し、一人前として自信を持てるように努力しています。
「1万時間の法則」を達成するために朝活もおこなっていて、時間を確保して、勉強したりしています。
そのため、筆者の主張と、自分の信じている法則が真っ向から否定されているので、グッと構えてしまいましたが、読み終えてみてびっくり。この目標を変えることをする必要はなさそうです。逆に自信がつきました。ありがとうございました。
「風吹けば桶屋が儲かる」を皆さん知っていると思います。私はデータサイエンティストとして、この発想ができるように心がけています。
つまり、一見関係ないような物事同士でも、何かしらの要因によってつながっていて、事象が発生していることを見つけたいと考えております。
そういったこともあり、ビジネス書を中心に書籍を読むようにしています。もちろん書籍に限らず、技術的な内容にも琴線が触れるように、情報収集も欠かさないようにしています。
専門的な内容から幅広い内容を含めた積み上げをおこなっていたので、「1万時間の法則」を信じていましたが、筆者の主張とは一致したため安心し自信がつきました。
本サイトを訪れていただいて、書籍について調べるような皆さんには本書がピッタリかと思います。かなりおすすめです!!
関連書籍など
合わせて読んで欲しい
【人気記事ランキング】
【新着記事】
コメント