取材・執筆・推敲 書く人の教科書
出版社:ダイヤモンド社
著者:古賀史健
カテゴリー:ビジネス
評価:★★★☆☆
目次
- 本書の概要
- 本書の感想
- 関連書籍など
本書の概要
本書の目次構成
- ガイダンス
- ライターとは何か
- 取材
- 第1章 すべては「読む」からはじまる
- 第2章 なにを訊き、どう聴くのか
- 第3章 調べること、考えること
- 執筆
- 第4章 文章の基本構造
- 第5章 構成をどう考えるか
- 第6章 原稿のスタイルを知る
- 第7章 原稿を作る
- 推敲
- 第8章 推敲という名の取材
- 第9章 原稿を「書き上げる」ために
本書の概要
本書は「ライターの教科書」であります。
本書では、まず「ライター」を「取材者」と定義します。「取材者」であるので、当然取材をします。取材した内容を書くことを通じて世間へ発信します。この際に取材を通して行う「執筆」を本書では「翻訳」と定義します。「翻訳」を通して書いた原稿を最後に「推敲」し、原稿を完成させる。
以上のような展開で、本書は構成されております。
そのため、教科書ではあるものの、情報を掻い摘んで理解できるものになっているわけではなく、全体を通して理解を深める構成となっています。
「ライターの教科書」として個別具体のノウハウ的な要素も多分に含んでいますが、マインドセットや姿勢の部分にもフォーカスされており、私自身としても非常に勉強になる内容が多かったです。
本書の中で最も特徴的な部分は、『ももたろう』ワークカードでしょう。本書の中央部分に黄色い別紙が挿入されており、切り取り線が入っていて簡単に切り取ることができる仕様になっています。
これを用いて、「あなたなら、この絵の中から10個選んでももたろうを表現するとしたらどれを絵選ぶか」という問いを著者から投げられます。
「何を書くか = 何を書かないか」と、著者は主張しており、そのトレーニングとしてこれが有効だそうです。本書にも記載がありますが、絵本は特にその特徴を有しており、絵本から多くのことが学べるそうです。
このような形で、本書は全体を通して学ぶ「ライターの教科書」となっております。
本書の感想
本書の感想は、「非常に勉強になった」これです。
しかし、評価の★が3つなのはなぜかというと、ちょっとレベルが高かったからです。すなわち読者の私と、書籍のレベルにミスマッチが起こってしまっていて、理解できなかったり、イメージしきれない部分がありました。
本書はやはり「ライターの教科書」というだけあって、私のようなライターにも満たない、自己満足の物書きには、早かったというところです。
本書を購入する前に、レビューなどを拝見しましたが、あまり良い評価をつけていなかった方々は、おそらく私のような、書籍のレベルとのミスマッチを起こしていたのだと思います。
本書を通読して、ちょっと違うな…と思うことの方が多いかもしれませんが、時間を開けて読んでみると得られるものが増えるのではないでしょうか。
さて、私が本書の中で最も気に入った一説をご紹介いたします。
自分のなかに接続後(主に接続詞)のストックをたくさん持ち、それぞれに続く問いを考え、瞬時に言語化できる訓練を重ねていこう。ここはもう、意識せずともそうなるまで、日々の習慣にしていくしかない。
『取材・執筆・推敲 書く人の教科書』p.113より
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