書評:『クジラのおなかに入ったら』著者:松田純佳/ナツメ社

その他

クジラのおなかに入ったら

出版社:ナツメ社
著者:松田純佳
カテゴリー:生物学
評価:★

目次

  • 本書の概要
  • 本書の感想
  • 関連書籍など

本書の概要

本書の目次構成

  • CHAPTER1
    イルカやクジラを研究するということ
  • CHAPTER2
    鯨類研究者への道
  • CHAPTER3
    「イカ」の研究者に弟子入り
  • CHAPTER4
    イルカの種類によって餌が違う?
  • CHAPTER5
    まだまだ続くよ研究は
  • CHAPTER6
    ストランディングの研究機関をつくる

本書の概要

本書は、北海道大学でクジラの研究を行っている松田純佳博士のクジラ研究奮闘記です。

なんと、当サイトの管理人のサークル時代の先輩です!!
学年はいくつか上ででしたが、私自身サークルの代表を務めていたこともあって、結構お世話になりました。
本当に頼れる先輩でしたので、あやかさん(後輩たちの著者の呼び方)がいてくれて本当に助かっていました!

そんな身近な、そして偉大な先輩の書籍が出ると聞いて(本人のフェイスブックからですが…w)いても立ってもいられず即購入しました!

さて、本書は北海道でクジラ研究をしている著者のエッセイ本です。
クジラや生物学そのものに関して知らない方々でもちゃんと理解できるような、平易な表現で書かれていて非常に面白いです。

私自身は学生時代、著者の活動を間近で見ていたので非常に懐かしい気持ちになりました。研究室にお邪魔するとすごい臭いことがよくあって、そうするとだいたい著者が胃内容物を調べていたりしてましたw
そういった内容が書いてあって、個人的にはすごくノスタルジックな気持ちになりました。

すごく読みやすくで、サラサラと読めるのでぜひ読んでみてください!
内容としても、なかなか知ることのないクジラの研究のことが書かれています。それも胃の内容物とか、同位体の研究とか…

最後の方には、「女性研究者」であることについても書かれていたりしてます。研究の道に興味のある学(特に女性)はぜひ読んでみると良いのではないでしょうか!

本書の感想

本書の感想は、個人的な思いが入ってしまいなかなか客観的なものをお伝えすることが難しいのですが、一言でいうと「素晴らしい!!」です。

クジラというと大きくてどこかミステリアスな生き物でもあり、一方で知らない人はいない海の哺乳類で可愛くキャラクターチックに描かれていたりもします。
そんなクジラを知るために、残念ながら打ち上げられてしまったクジラを解剖して、その胃の中身からどんな食べ物を食べているか研究しているなんて、果たしてどれだけ知られているのでしょうか。
生き物1種、詳しく知るためにこれだけニッチな分野が集合して何年も積み重ねて、ようやく一部知ることができるのが生物学です。特に海棲生物といって、海の生き物だと陸上の生き物より調べることが困難です。それだけ強い好奇心に突き動かされて目を輝かせながら研究に没頭している姿が目に浮かびます。

そういったことを本書から感じ取ることができました。

これからも一つ一つ、クジラの謎に迫っていって新しいことがわかると期待しています!

また、先日記事を公開しましたが、国立科学博物館の田島先生の書籍『海獣学者、クジラを解剖する。』と内容としては似ている部分もあり、こんなにも近い時期に素人目には同じような研究同士のエッセイが発売されるのかちょっと謎です…w

とはいえ、どちらも素晴らしい書籍ですので、クジラや水産生物学の研究に興味のある方はぜひ手に取ってみるといいと思います。
著者も本書の中に浪人したと書いているように、北海道大学の水産学部は、水産学の最高学府ですので、入学するのがちょっと大変です。北海道大学の中では偏差値は低いものの、マニアックな人が多く集まる学部でもあるので非常に刺激的です。そして先生もマニアックですので楽しい研究生活ができると思います。
私は学生時代にその研究生活に魅力を感じずに遊び呆けておりました…その道に進んだ著者や同期など本当に尊敬していますし、素晴らしい選択と覚悟を持って進んだんだな〜と羨望の気持ちです。

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